京都今宮神社のあぶり餅!老舗2大名店の味の違いと混雑回避法を解剖
京都 今宮 神社 あぶり 餅――参道に足を踏み入れた瞬間、備長炭のはじける音とともに香ばしい白味噌の甘い香りが漂ってくる。京都府京都市北区の静寂な街並みに佇む古刹で、千年以上変わらぬ手法で守られてきた伝統の門前菓子。一口食べれば、焦げ目の香ばしさと柔らかい餅の弾力が口いっぱいに広がり、かつて平安貴族も味わったであろう歴史の重みがダイレクトに伝わってくる。
週末ともなれば長蛇の列ができ、観光客がスマートフォンのカメラを構える景色はおなじみだ。昨今SNSやGoogle マップのクチコミでも絶大な人気を誇る京都 今宮 神社 あぶり 餅だが、門前に向かい合う二大名店の違いや、歴史の裏側に隠されたドラマまで深く知る人は思いのほか少ない。今回は、現地取材をもとにその魅力を余すところなく徹底解剖する。
1000年の時を超える奇跡!紫式部と一条天皇にまつわる「厄除け」伝説の真実
あぶり餅の歴史は、今から1000年以上も前の長保2年(1000年)にまで遡る。当時、京の都では悪病や疫病が猛威を振るっていた。第66代の一条天皇が病魔退散を祈願して今宮神社を興した際、神前に供えられた餅を削り、竹串に刺して炭火で炙ったのがすべての始まりとされる。
実は、この地はあの『源氏物語』の著者として知られる紫式部ともゆかりが深い。紫式部は紫野の地で育ち、幼少期から今宮神社の境内を遊び場にしていたと言われている。疫病除けとして人々に振る舞われた餅を、彼女もまた味わっていたのかもしれない。親指大にちぎられた餅を竹串に刺すスタイルは、当時のまま。使用される竹串は、今宮神社に奉納された斎竹(いみくだけ)であり、食べることで病気平癒や厄除けのご利益があると珍重されてきたのだ。
【実食検証】「一文字屋和助」vs「かざりや」味とタレの徹底違いガイド
今宮神社の東門を出ると、参道を挟んで目と鼻の先に二軒の茶屋が向かい合っている。北側にあるのが長保2年創業、日本最古の和菓子屋として知られる「一文字屋和助(通称:いち和)」。そして南側に位置するのが、江戸時代の寛永14年(1637年)創業の「かざりや」だ。一見すると同じように見えるあぶり餅だが、実際に食べ比べてみるとその味わいには明確な個性がある。
一文字屋和助のあぶり餅は、まさに「伝統のコク」。創業以来継ぎ足されてきた白味噌ダレは、甘さの中にしっかりと発酵の深みと香ばしい風味効いている。餅の焼き加減はやや強めで、備長炭の香ばしい焦げ目が白味噌のコクと絶妙に絡み合う。和菓子製造業の老舗として、千年前の味を守り抜くプライドが一口ごとに伝わってくる。
一方、「かざりや」のあぶり餅は、ひとくち目から広がるまろやかな甘みが特徴的だ。白味噌のきめ細やかさと上品な甘さが際立ち、焦げ目は控えめで非常にもっちりとした食感。きな粉の香ばしさが引き立ち、甘党や若い世代には特に親しみやすい味わいに仕上がっている。
どちらの店舗も、1人前13本入りで一律600円(お茶付き)。どちらが美味いかは完全に好みの問題だ。時間があるならば、ぜひ両店をハシゴして好みの味覚を見つけ出してほしい。
なぜあぶり餅は「食べるお守り」と呼ばれるのか?今宮神社のご利益と神話
「あぶり餅を食べると、一年間風邪をひかない」――地元・京都では昔からそんな言い伝えがある。単なる観光地の和菓子ではなく、現在も参拝客にとって特別な意味を持つのはなぜか。
その理由は、素材と製法に対する徹底した神事的なこだわりに理由がある。餅にまぶされる「黄な粉」は魔除けの意味を持ち、あぶりに使われる備長炭の火は清めの儀式そのもの。さらに、餅を刺す竹串は一説によると、疫神が嫌う竹の霊力を宿しているとされる。
今宮神社は「玉の輿神社」としても有名だが、健康長寿と開運を同時に願う人々にとって、門前でいただくあぶり餅は参拝のプロセスの総仕上げだ。五感で「厄」を払い、神聖なパワーを体内に取り込む。これこそが、あぶり餅が「食べるお守り」と評される理由である。
混雑を回避する狙い目は何時?Google マップや現地取材で見えた穴場時間
京都の観光業が賑わいを見せる中、今宮神社の参道も連日多くの観光客で賑わう。特に春の桜シーズンや秋の紅葉期、週末の昼下がり(12時〜15時)は、両店ともに30分から1時間以上の待ち時間が発生することも珍しくない。
では、行列を避けてゆっくりと情緒を味わうにはいつ訪れるべきか。Google マップの混雑状況データや現地での取材をもとに弾き出した穴場時間は、開店直後の午前10時〜11時前、または夕方の16時以降だ。
特に午前10時の開店直後は、打ち水された石畳に朝の光が差し込み、備長炭がパチパチと音を立て始める最も風情ある時間帯。静寂の中で煎茶をすすりながら餅を味わう時間は、格別の贅沢と言える。なお、両店ともに毎週水曜日(水曜が祝日の場合は営業し翌日休み)が定休日となるため、旅程を組む際は十分注意してほしい。
最新の境内レポート:Instagramで話題の情緒あふれる撮影スポットと立ち寄り方
近年のSNSブームに伴い、Instagram上では「#あぶり餅」や「#今宮神社」のハッシュタグが付いた映え写真が数多く投稿されている。しかし、単に写真を撮るだけでなく、その場の空気感ごと楽しむのが大人な京都の歩き方だ。
おすすめの撮影ポイントは、茶屋の縁側から朱塗りの東門を背景に収めるアングル。竹串に刺さった香ばしい餅と、湯気が立ち上るお茶の湯呑みを木製の盤に乗せて手元に撮ると、まるでタイムスリップしたかのような情緒あふれる1枚が完成する。
また、あぶり餅を堪能した後は、今宮神社の境内にある「阿呆賢さん(あほかしさん)」と呼ばれる神重石にお参りするのも忘れずに。石を叩いて持ち上げた後、願い事を唱えながら再度持ち上げて軽くなっていれば願いが叶うという伝承があり、あぶり餅と並ぶ人気のスポットとなっている。 (出典: 京都 今宮 神社 あぶり 餅(Yahoo!ニュース))